体験エクササイズのの重要性
「文脈としての自己」を知識として理解しただけでは意味がない。
知識だけ の理解はそのまま教示として体験の回避を引き起こす機能を持つ可能性があるか らである。ACTは言語での理解を超えた、実体験に基づく活動の選択をクライエン トに迫る。
そこで「文脈としての自己」でも体験エクササイズを導入し、クライ エントに肌でこの見解を理解してもらう。
「文脈としての自己」の体験エクササイズとして観察者エクササイズがある。
このエクササイズは 「文脈としての自己」を体験させ、「概念としての自己」からの開放、デフュー ジョンのための文脈作りを図る。観察者エクササイズはまた数あるACT技法の中で 、特に重要な臨床的技法の1つとして位置づけられている。」
「観察者としての自己」を体験するエクササイズのなかでセラピストは語る。
「変わらないものがあります。それは観察者としてのあなた。この変化をすべ て見て、聞いて、感じて、経験してきたあなたという存在。今僕の声を聞いてい る観察者「としてのあなた。僕の言っていることをすべて信じないでください。 体全体で 実感することができますか。」
アクセプタンス&コミットメント・セラピーの文脈ブレー ン出版