マインドを散歩に連れ出すエクササイズ
このエクササイズは「マインドを散歩に連れ出す」(Hayes etル1191, pp162-163)と呼ばれるものであるが,このエクササイズを子ども向けに作り替えることも可能です。 まず,始める前に大事なことがあります。それはこの部屋にいるすべてのメンバーを確認することです。私が数えたところでは,ここには4人います。
私,あなた,あなたのマインド,私のマインドです。
それでは,マインドがどんなふうに私たちの邪魔をするかを見てみることにしましょう。
そこで,ちょっとしたエクササイズをしたいと思います。
私とあなたのうち1人は人間役,もう1人はその人のマインド役をします。私とあなたでこれから散歩に出かけようと思いますが,そこで特別なルールを設けることにしましょう。
人間役は自分が選んだところに行くことができますが,マインド役は人間役について行かなければなりません。
そして,マインド役はあらゆることについてひたすら喋りつづけなければいけません。説明,分析,励まし,評価,比較,予測,要約,警告などといったことを喋りつづけるのです。
また人間役はマインド役と話をすることはできません。人間役がマインド役に話しかけようとしても,マインド役は「君の番じゃない」と言いましょう。人間役はマインド役からするように言われたことを「思い返し」たり,言いなりになったりすることがないようにしながら,マインド役の話を聞くようにします。その代わりに,人間役はマインド役が何を言おうと,どこへでも自分の選んだ場所へと進むことにします。
少なくとも5分したら役割を交代しましょう。
人間役はマインド役に,マインド役は人間役になります。
そして,交代してからも同じルールで約5分間続けます。
このときセラビストとクライエントは,可能であればクリニックの外へ散歩に出かけるのがよいだろう。セラピストはあたかも自分がクライエントのマインドであるかのように,クライエントの耳元で話しかける。それから役割を交代して,クライエントがセラピストのマインドになる。
このエクササイズを通して,クライエントは自分のマインドを今までとは違った,文字通りではないやり方で体験することになるだろう。(子供と青少年のためのマインドフルネス&アクセプタンス)