ACTの特徴
「ACTのセラピストはクライエントに「あなたは自分の人生をどんなものであると言いたいですか。」と尋ねる。
この段階では、クライエントは様々な生活 領域における価値をリストアップするように求められる。
その領域とは、例えば、家族、交友関係、健康、スピリチュアリティなどである。
そのような基礎的な 価値をより明確にさせるために、それを喚起するエクササイズが様々に使用される。(中略)
いったん、価値が明確になったら、その価値に基づく具体的なゴール(達成可能なものや出来事)が同定され、さらにそのゴールを達成するための特定的な行 動が記述される。
また、その行動に対するバリアも同定される。
ほとんど常に、それらのバリアは状況的なものというよりは心理的なものである。
そのため、そ のバリアにはアクセプタンス、エクスポージャー、マインドフルネス、ディフュージョンを用いて対処することになる。
このような特徴によって、ACTは単な る価値の喚起を促すようなセラピーとは区別される。
目標となるのは、一喜一憂するということではない。それはある価値づけがなされた人生を生きるためにア クセプタンスをすることなのである。」(37頁)
「マインドフルネス&アクセプタンス ー認知行動療法の新次元ー」 編著=S.C.ヘイズ、V.M.フォレット、M.M.リネハン 監修=春木豊 監訳=武藤崇、伊藤義徳、杉浦義典 ブレーン出版