マインドフルネスについての科学的調査がここ数年で飛躍的に増えた
マインドフルネスについての科学的調査の実施数はここ数年で飛躍的に増えています。1990~1999年において、わずか121件の調査記事がPsychINFOデータベースで確認できます。
※PsychINFO:米国最大かつ最古の心理学団地である『アメリカ心理学会』によるデータベース。19世紀から現在に至るまでの250万件以上の調査報告や記事が貯蔵。
2000~2009年にはその数が1,735件に増え、2010~2013年8月までの間では2,135件から3,872件へと増加しました。言い換えれ ばここ2年半の間に発表された調査記事の数は、それ以前の20年間に発表された記事の合計を上回っているということです。そしてその結果は素晴らしいもの です。
マインドフルネスは「人生への満足感」、「主観的幸福」、「バイタリティー」、「楽観主義」、「経験に対するオープン度」、「エモーショナル・イン テリジェンス(心・感情の知性)」、「自己重要感」、「他者への共感」などを高める効果があると言われています。
さらに、マインドフルネスは「軽度の抑鬱症」、「不安/心配」、「認知システムによる(ネガティブな)自動反応」、「感情コントロールの困難」、「経験か らの逃亡(的性質)」、「神経症的傾向」、その他の一般的な精神症状に対しても働きかけます。
また、マインドフルネスは精神病の患者が訴える妄想を和らげ るとも言われています。
さらには細胞レベルの健康に働きかける事が分かっており、アンチエイジングにも効果を発揮します。(ACT(アクト=アクセプタンス・コミットメント・セラピー)開発者の1人、ケリー・G・ウィルソン博士)
マインドフルネスは直訳すると「注意を向けた状態/気づきが高まった状態」となり、「マインド/心が満たされた状態」と意訳されることもあります。近年の 科学においては「私達が“幸福”と呼んできたものの正体は、どうやら“マインドフルネス/マインドフルな状態”のことを指すらしい」ということが分かって きており、「どうやってマインドフルな状態を創り出すのか?」が研究の主たる対象となっています。