プレッシャーをかけるとかえってそうなる
考えただけで、一連の心理的、身体的な出来事が起こることを「行動の先有的傾向」と呼ぶ。
例えばこういう研究がある。アマチュアゴルファーの実験者に対して、床にある一点で振り子を持たせて、絶対に動かさないようにと、プレッシャーをかけました。特に前後に動かさないようにと命じる。
その結果は、左右でなく、かえって前後に振り子が動くというものだった。前後に動かしてはならないと考えることで、それに関係する筋肉がかえって動かされてしまった。(Wegner,Ansfield,Pilloff 1988)
例えば、高所恐怖症のひとは、高いところに立つと、かえって見下ろす位置の側に引っ張られていったりすることが多い。恐怖が筋肉を引っ張り、身体が怖いもののほうに動いてしまう。