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MOJUD

The Man With The INEXPLICABLE LIFE

 

モジュッド 説明できない生を生きた人

OSHO スーフィーを語る

 

ハートはひとりの冒険者だ。神秘の探検家。隠されているものすべての発見者だ。ハートはいつも巡礼の旅に出ている。それはけっして満足しない。それにはもっとも内奥の不満、スピリチュアルな不満がある。けっしてどこにも落ち着かない。動きを、原動力とても愛している。
 
 
 
「もし、この物語を理解できたら、あなたは宗教の秘密そのものを理解したことになる。」
 
 
 
 
OEJブックスより販売してます。
著者 OSHO
訳者 スワミ・アナンド・ニラーラ
発売日 1990年10月1日
A4変形版上製 99頁 3,204円(税別)
ISBN 4-900612-07-3
 
ある町で小役人として働いていたモジュッドという名の男が、
スーフィーの神秘的なガイドであるヒドゥルに導かれるがまま体験する、不思議な冒険。
美しい挿絵に彩られた、誰のハートにも隠された「信頼」の扉を開くスーフィーの絵本を、OSHOが語る。

 

目次

 

1 不可能なことを信じることで
  その不可能なことが可能になる
2 人にはそれぞれ有望な前途がある
  人には自らの究極的な開花として神を持っているからだ
3 信仰はハートから育つ
4 私は内なる意識の流れについて話している
5 あなたは信頼の道を学ぶためにここにいる
6 それを生きることでしか
  あなたはそれを知ることにはならない
7 生そのものが教師になる
8 スピリチュアリティは贈り物だ
  それは信頼する者たちのところにやって来る
  それは愛する者たち、途方もなく愛する者たちに起こる

Khidr the mysterious gide

Khidr the mysterious gide

あるとき、モジュッドという名の男がいた。 彼はある町に住み、そこで小役人としての地位を得ていたが市場監督官としてその生涯を終えるものと思われていた。 ある日のこと自宅のそばにある古代の建物の庭を歩いていた彼のもとにヒドゥル、スーフィーの神秘的なガイドが緑色の光をかすかに放つ衣装を身にまとって現われた。 ヒドゥルは言った。 「前途有望なる者よ! 仕事は放り出して 三日のうちに私に会いに河岸に来るがいい」 そして彼は消えた。

Mojud wonddered if he were mad.

Mojud wonddered if he were mad.

モジュッドは、動揺したまま上役に会いに行き去らなければならない旨を告げた。 町の人びとはみな、すぐにこのことを聞きつけて言った。 「かわいそうなモジュッド! あいつは狂ってしまった!」 だが、彼の仕事の後を継ぎたいと申し出た人がたくさんいたために彼らは彼のことなどすぐに忘れてしまった。 約束の日に、モジュッドはヒドゥルに会った。 すると、ヒドゥルが彼に言った。 「着ているものを脱ぎ、流れに身を投じるがいい。おそらく誰かがお前を助けてくれるだろう」 モジュッドは、自分でも狂っているのではないかといぶかりながらも、その通りにした。

I don`t realy know

I don`t realy know

彼は泳げたので、溺れなかった。 だが、ひとりの漁師がこう言ってその舟に引き上げてくれるまで 長い距離を流された。 「馬鹿なやつだ! 流れは強いんだよ。 いったいなにをしようとしていたのかね?」 モジュッドは言った。「ほんとうのところは自分でもわからない」

You are mad

You are mad

「お前は狂っているんだ」と漁師は言った。 「だが、お前を河の向こうにある、葦(あし)で葺(ふ)いた私の小屋に連れて行こう。お前になにをしてやれるかは、それから決めよう」 漁師はモジュッドがことば使いが巧みなことを知って彼から読み書きを学んだ。 それと交換にモジュッドは食事を与えられ 漁師の仕事を手伝った。 二、三か月すると、ヒドゥルが再び、今度はモジュッドのベッドの足もとに現われて言った。 「さあ、起きて、この漁師のもとを去るがいい。必要なものは与えられる」

Do you seek work?

Do you seek work?

モジュッドはすぐに小屋を立ち去り、漁師の服を着たままさ迷い歩いて行くうちに、本道に出た。 夜も明けようとするころ、彼はロバに乗って市場に向かう途中のひとりの農夫に出会った。 「仕事を捜しているのかね?」 と農夫はたずねた。 「というのも、買ったものを持ち帰るのに、ひとり助けがいるんだ」 モジュッドは彼について行った。 彼は二年近くその農夫のために働きその間に、ほかのことはさておき、農業をすっかり学び取った。 ある昼さがりに、彼が羊毛を梱(こり)に詰めているとヒドゥルが彼のもとに現われて言った。 「その仕事はそのままにして、モスルの町まで歩いて行き、自分の貯えを使って革商人になるがいい」 モジュッドは従った。

A skin merchan

A skin merchan

モスルで彼は革商人として知られるようになったが、商いに精を出した三年の間 ヒドゥルには一度も会わなかった。

Mojud did so.

Mojud did so.

彼はすでにかなりの金を貯えていて 家を一軒買うことを考えていた。 するとそこに、ヒドゥルが現われて言った。 「お前の金を寄こしなさい。 この町を出て、遠くサマルカンドまで歩いて行き、そこにいる、ある雑貨商のために働くがいい」 ほどなく彼は光明の疑いようのない兆しを見せ始めた。彼は病人を癒し、ひまなときには店の仲間に仕え、神秘についての彼の知識はますます深まっていった。聖職に就いている者や哲学者たち、さらにほかの者たちも彼を訪ねて来て聞いた。「あなたは誰のもとで学ばれたのですか?」「言うのはむずかしい」とモジュッドは言った。 彼の弟子たちはたずねた。「あなたの遍歴はどのようにして始まったのですか?」 彼は言った。「小役人としてだよ」「それで、あなたは禁欲に身を捧げるために、それを放棄されたのですね?」「そうではない、ただ放棄しただけだ」彼らは彼を理解しなかった。

It is difficult to say .

It is difficult to say .

その生涯の物語を書こうとして、人びとが彼に近づいて来た。 「あなたの生涯はどのようなものだったのですか?」と彼らはたずねた。「私は河に飛び込み、漁師になりそれから、葦(あし)で葺(ふ)いた小屋を真夜中に抜け出した。その後、私は作男になった。 羊毛を梱(こり)に詰めているうちに、私は変わり、モスルに行き、革商人になった。 そこで私はいくらか金を貯えたが、人にあげてしまった。それから、私はサマルカンドまで歩いて行き、そこの雑貨商のために働いた。そしてこれが、今ある私だ」 「しかし、この説明できない行動だけでは、あなたの不思議な天分とそのすばらしい実例に光を投げかけることにはなりません」と伝記作家たちは言った。 「それはその通りだ」とモジュッドは言った。

The greatest Sufis.

The greatest Sufis.

そこで、伝記作家たちはモジュッドに代わって、すばらしい、胸のすくような物語を仕立て上げた。聖者たちにはみな、自らの物語がなければならず、しかもその物語は生の現実にかなったものではなく、聞き手の望みを満たすものでなければならないからだ。 そして、ヒドゥルのことを直接話すのは、誰にも許されていない。 この物語が真実ではないのはそのためだ。 これは生を言い表わしたものだ。 これが、もっとも偉大なスーフィーのひとりの、真実の生だ。 MOJUD-和尚の講話

Mojud

Mojud

スピリチュアリティーは贈り物だ。それは信頼する者たちのところにやって来る。それは愛する者たち、途方もなく愛する者たちに起こる。

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