関係フレーム理論
「体験の回避を説明しようとする学習理論の一つである関係フレーム理論は(RFT, Hayes, et al., 2001)は、言語と認知の機能に着目している。 人間は、刺激の関係を最初は一方向にしか学習しなかったときでも、それら双方向的に連合させることができる。...
ふたつのルール
「身体の外側のルールでは「もしそれが嫌いなら、どうやってそれを取り除けるか考えよ。そして、それを取り除け」です。 しかし、身体の内側では、そのルールはまるで違っています。それは次のようになります。 「それを持たないようにしようとすればするほど、逆にそれを持つようになるだろう...
プレッシャーをかけるとかえってそうなる
考えただけで、一連の心理的、身体的な出来事が起こることを「行動の先有的傾向」と呼ぶ。 例えばこういう研究がある。アマチュアゴルファーの実験者に対して、床にある一点で振り子を持たせて、絶対に動かさないようにと、プレッシャーをかけました。特に前後に動かさないようにと命じる。...
感情を残したまま思考を抑制するとその感情が思考を呼び起こすようになる
感情は思考と結びついています。研究知見によれば、感情を残したまま思考を押さえ込もうとする(抑制)すると、ついにはその感情が思考を呼び起こしてしまう。抑制しようとする対処方法が、思考と感情の両方を呼び起こしてしまう(Wenzlaff & Wegner 2000)...
感情も取り除こうとすると余計に増大する
ある考えを取り除こうとする努力は、役にたたないか、さらにひどい可能性をもたらす。これは感情についても同じ事が言える。否定的だと解釈する感情(例え ば苦痛)を感じないように努力すると、その感情をより強く感じてしまうという研究がある。より強く感じるだけでなく、以前は何でもなかっ...
考えないようにする努力は、考えを増やす
ある研究によれば、脅迫的な考えのない大半の人も、強迫観念に苦しむ人と同じように、時々は奇妙で煩わしい考えをもってしまうということです(Purdon and Clark 1993) では、その違いとは何か?その理由の一つとして、深刻な強迫観念を持つという問題を抱える人ほど、そ...
ある考えを押さえ込むと、もっとそれを考えるようになる
何か好ましくない考えや思いが浮かんできたら、そのことを考えないようにすると、どういったことが起こりやすいかというと、ハーバード大学の心理学者のDan Wegner(1994)の研究によれば、考えないようにしようとすると、それからしばらくの間は、その考えが頭に浮かぶ頻度が減り...
関係フレーム理論と認知的フュージョン
人間の行動というものが、かなりの部分、関係フレームと呼ばれる「双方向の関係性」が絡み合うネットワークに支配されている。それが関係フレーム理論の前提になっている。このような関係性がね人間の言葉や認知の中核を形成している。 「体験の回避を説明しようとする学習理論の一つである関係...
思考を握り締めるのではなく、軽く持つ
ACTの用語では、思考を観察することを「脱フュージョン」(defusion)と呼ぶ。 fusionの日本語訳は、融合だから、思考と融合していない状態・・思考とごっちゃになっていない・・思考を自分と混同しない・・といった意味だろう。...
価値は磁石
ACTでいうコミットされた行為というは、例え痛みや不快な思いを伴っても、価値に従って生きるために「必要ことをする」ということである。価値というのは、ほんとに大切なこと。継続的にどういう行動をしたいかということである。ACTでは価値のことを「選択された人生行路」と呼び、それは...